なりたい自分へ 近づけるセロトニン
セロトニンはドーパミンとノルアドレナリンのバランスを整える指揮者のような存在ですが、
セロトニンが影響を及ぼしているのは、この2つの神経だけではありません、
セロトニン神経を活性化することで、心身のさまざまな機能が整うのです。
ここでは心と身体を元気にするセロトニンの5つの主な働きを紹介します。
1, 頭が良く働き、すっきりする
セロトニンは大脳皮質に作用して スッキリと爽快な覚醒をもたらします。
目が覚めて起きていても、なんとなくぼんやりしている、頭がうまく働かないと感じる時は セロトニン神経が弱っていることが考えられます。
本来自分が持っている思考力、判断力が最大限に発揮できる理想的な覚醒状態を作ってくれるのがセロトニンです
2, 自律神経の調整
自律神経は循環 呼吸、消化、発汗などの生命維持を担い、 交感神経と副交感神経からなります。
覚醒、緊張、興奮状態の時には交感神経が、リラックスしている時、寝ている時には副交感神経が優位に働きます。
そして、この2つのバランスが取れていると体調は安定します。
しかしセロトニン神経が働かないと切り替えが上手くいかず、さまざまな不調の原因となります。
寝ている時に優位に働く副交感神経に対し交感神経は起きているときに優位に働く自律神経です。
朝起きてセロトニンが正常に出ると副交感神経から交感神経への切り替えが、スムーズに行われ気持ちの良い目覚めになります。
3, 平常心を保てるようになる
少しの事で落ち込んだり、くよくよ考えたり、悩んだり、楽しいことがあればウキウキ気分になりますが、
その気持ちの揺れ幅が大きすぎたり、いつまでも続くようなら問題です。
ノルアドレナリン神経とドーパミン神経の暴走を抑え緊張、興奮状態を適度に保ってくれるのがセロトニンです。
セロトニン神経が活性化すれば、落ち込んだり、くよくよ考えたり、悩んだり、イライラする事や、ついカッとなってなどということも減るでしょう。
4, よい姿勢と表情が良くなる
セロトニン神経は抗重力筋に働きかけます、抗重力筋とは重力に対して姿勢を保つために働いている筋肉で、
脊柱起立筋、僧帽筋などの背筋、ハムストリング筋、大腿四頭筋などの下肢の筋肉、頬筋などの表情筋も抗重力筋です。
抗重力筋は寝ている時は休み、起きるとセロトニンの働きによって活動をします。
セロトニンの働きで抗重力筋が活動すると、良い姿勢になり表情も良くなります。
5, 痛みを軽減する
腰痛、肩こりなど体の痛みを感じているのは脳です、 驚くことにセロトニンは脳内で痛みを和らげる鎮静剤のような働きも示します。
セロトニンが脳内の痛みの伝わりを抑えて痛みを軽減させてくれるのです。
少しの痛みでも強い痛みと感じてしまう人、人より痛みに弱いと感じているならセロトニン神経を活性化しましょう。
参考文献「脳からストレスをスッキリ消す事典/PHP/有田秀穂」
「脳ストレスが消える!セロトニン&オキシトシ生活/宝島社/有田秀穂」